茱萸note

電子工作の備忘録と旅行の記録

OS Ubuntu 電子工作

【上級者向け】Ubuntuをデュアルブートする《その2:USBメモリ・外付けHDDにUbuntuを入れる》

投稿日:

WindowsとUbuntuでデュアルブートさせたいけど、Ubuntuは空っぽのUSBメモリ・外付けHDDに入れたい人向けの説明です。(超)上級者向け。


目次


更新履歴


注意事項

この記事は、以下の全てに該当する人が対象です。

  • WindowsとUbuntuをデュアルブートさせたいが、Ubuntuは空っぽのUSBメモリや外付けHDDに入れたい人

WindowsがインストールされているSSD・HDDにUbuntuをインストールした場合は、《その1》の方法を用いて下さい。

《その1》でも述べたことですが、近年は WSL (Windows Subsystem for Linux) でWindows上でもUbuntu環境を試すことができます。リスクの大きいデュアルブート、特にノートパソコンではインストールに失敗する事が多いデュアルブートは最終手段と捉えたほうが良いかもしれません。特に、USBメモリや外付けHDDへのインストールは、作業が煩雑です。

手順を誤ったり、手順を誤らなくても運が悪いと既存のWindowsが起動しなくなったり、データが消えたりします。大切なデータはあらかじめバックアップすることを強くオススメします。

はじめに

大まかな流れは《その1》と変わらないので、この記事では、変わる部分だけ説明します。

UbuntuのインストールUSBをつくる

《その1》と変わりありません。

Windowsの領域を縮める

空のUSBメモリや外付けHDDがインストール先なので関係ないです。

高速スタートアップを無効化する

《その1》と変わりありません。

UEFI設定画面を表示させる

《その1》と変わりありません。

Fast Boot と Secure Boot を無効化する

《その1》と変わりありません。

USBメモリから起動する

《その1》と変わりありません。

『Try Ubuntu without installing』を選択

《その1》と変わりありません。

パーティションを作成する

まず、USBメモリ・外付けHDDを空っぽにした上でEFIシステムパーティションを作成する作業をおこないます。

EFIシステムパーティションの作成が済んだら、《その1》と同じ要領で Ubuntu のメイン領域と(容量に余裕があれば)スワップ領域の作成を行います。

Ubuntuのインストールをする

基本的には《その1》と同じですが、ブートローダーのインストール先に注意することと、インストール作業後にブートローダーの再インストールが必要な場合があります。

ブートローダーのインストール先

《その1》でも述べたのですが、ブートローダをインストールするデバイスは、例えばUbuntuのインストール先パーティションが『/dev/sda2』であればブートローダのインストール先デバイスは『/dev/sda』になりますし、 Ubuntuのインストール先パーティションが『/dev/sdc1』であればブートローダのインストール先デバイスは『/dev/sdc』になる、といった具合です。

でも、残念ながら、わたくしが Ubuntu 18.04 LTS 日本語 Remix を USBデバイスにインストールしようと試みたときは、ブートローダーのインストール先をUSBのEFIシステムパーティション『/dev/sda1』に設定したにも関わらず、実際にブートローダーがインストールされた先は内蔵SSDのEFIシステムパーティション『/dev/nvme0np1』でした。何という糞仕様。というわけで、 内蔵SSDのEFIシステムパーティション『/dev/nvme0np1』にインストールされたGrubブートローダーを削除し、USBのEFIシステムパーティション『/dev/sda1』にGrubブートローダーをインストールする作業が必要でした。

インストールが終わると「再起動するか?」と聞かれます。『試用を続ける』を選択し、実際にGrubブートローダーがどこにインストールされたか確認します。

ブートローダーのインストール先を確認する

USBメモリ or 外付けHDDのEFIシステムパーティションが『/dev/sda1』、内蔵SSD・HDDのEFIシステムパーティションが『/dev/nvme0np1』 と仮定します。

まず、USBメモリ or 外付けHDDのEFIシステムパーティション『/dev/sda1』の中身を調べます。ターミナル(端末)を開いて、

sudo -s
mkdir -p /mnt/usbefi
mount /dev/sda1 /mnt/usbefi
ls /mnt/usbefi
ls /mnt/usbefi/EFI
umount /dev/sda1

ブートローダーがUSBメモリ or 外付けHDDにインストールされていれば、/mnt/usbefi 内に EFI/ubuntu フォルダが存在しますが、されていなければこのパーティションは空っぽかもしれません。最悪。

次に、内蔵SSD・HDDのEFIシステムパーティション『/dev/nvme0np1』の中身を調べます。ターミナル(端末)を開いて、

sudo -s
mkdir -p /mnt/hddefi
mount /dev/nvme0np1 /mnt/hddefi
ls /mnt/hddefi
ls /mnt/hddefi/EFI
umount /dev/nvme0np1

こちらに EFI/ubuntu フォルダが存在すると、うんちです。

もしそのようなうんちな状況に陥っているならば、

  • 内蔵SSD・HDDのEFIパーティションにインストールされたGrubを削除
  • USBメモリ・外付けHDDのEFIパーティションにGrubをインストール

する作業が必要です。やったね!!!

面倒な上に作業をミスると最悪取り返しのつかないことになり得る、最悪ですね。

Ubuntuの起動を確認する

《その1》 同じ。

Nvidia ドライバ を入れる

《その1》 同じ。

まとめ

PCがぶっ壊れても責任は負いかねます。

-電子工作
-, ,


  1. 佐藤 豪 より:

    はじめまして。更新のたびに不安定になるWindowsが嫌になり、古いPCにUbuntuを入れてどんなものか1年以上様子を見てきましたが、Windowsよりはるかに不安定な印象を持ちました。そこで、安定したLinuxOSを残す目的でマルチブートを試行錯誤しましたが、これもなかなかうまく行かず、ようやく貴サイトを参考にして安定したマルチブート環境を構築できそうです。それにしてもLinuxOSの方も学習コストが予想以上というか、インストールして、すぐに安定して使えるというにはほど遠いですね。Linuxを学びたいわけではなくて、道具として使いたいだけなのですが、結構学んでしまいました。
    マルチLinuxOS環境をしばらく使って安定したようなら、Pythonの開発環境を構築したいと思っています。その時にはまたお邪魔しますのでよろしくお願いします。

佐藤 豪 へ返信する コメントをキャンセル

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

関連記事

【Emacs万歳!】WSLでEmacsを使う

WSLでEmacsを使うことを強要されている人々に向けて書きます。GUI版Emacsを動かす方法も説明します。

LPC11U35を汎用ARMデバッガとして使う

秋月で売っているLPC11U35を汎用ARMデバッガとして使いたいと思います。

Tp-Link のスマートプラグ『Tapo P105』を PC・Raspberry Pi から直接操作する

Tp-Link のスマートプラグ『Tapo P105』をアプリや IFTTT といった外部サービスを用いずに、PC・Raspberry Pi から直接操作してみます。

ESP8266 で AES-CBC PKCS#7 Padding による暗号化・復号

ESP8266 で AES アルゴリズム・CBC モード・PKCS7 パディング の暗号化・復号化をする方法を述べます。

【上級者向け】Ubuntuをデュアルブートする《その1:既にWindowsが入っているSSD・HDDにUbuntuを入れる》

既にWindowsがインストールされているSSD・HDDに追加でUbuntuをインストールする方法です。上級者向け。